今のわたしに何ができるのだろう。
「もう、こんな人……」や「もう、こんなもの……」、と何度も投げ出したくなった。
それでも心から嫌いになれなかった。
ということは、手を離してはいけないということなのかもしれない。
手を離すのではなく、手を差し出す。
その手をがっちり握り返してくるまで、わたしは何度でも手を差し伸べよう。
そして、本音で語り合おう。
友と、その何かと、心が通い合うまで。
わたしたちに足りなかったのは、お互いを理解するということ。
一緒に住んでいたり、または血のつながった親族といった人たちにほほえみかけることは、あまり親しくない人々に対してほほえみかけるよりむずかしい時があるものです。「愛は近きより」ということを忘れないようにしましょう。